2021年1月23日(土)14:00-16:00
第3回(最終回)の盆栽史の講座は、江戸時代~現代の盆栽文化についてお話がございました。焼締めの急須と同じ土で焼かれた中国鉢が盆栽鉢の典型となって現在に至る事、政財界のステータスシンボルとして、また夏目漱石などの文化人たちにも愛好される運びとなっていた盆栽は、生活における教養として取り入れられることもあり、明治22年のパリ万博以降、世界的に盆栽(BONSAI)の名が広く知られるようになったとか。
今回、講師の盆栽研究家の川﨑 仁美先生からお伝えいただいた講座内容の一部をご紹介します!最終回も魅力ある盆栽と、その時代の在り方のお話ありがとうございました。
講師:盆栽研究家:川﨑仁美先生
講座開催の様子
資料を基にスクリーンを通じて解説が行われました
煎茶会の流行により座敷飾りとして置かれ始めた盆栽は、
文人たちが好んだ山水画に描かれていた樹形が基となり現在の盆栽があるとのこと
無鄰菴の施主である山縣有朋公も盆栽に興味をもった武人の1人
盆栽は女性の教養の1つとして推奨されていた歴史もあり
東京都市部ではたくさんの盆栽園がありましたが月日が経つにつれ育成環境変化に伴い、
関東大震災以後は一部が集団移転計画として新天地として大宮盆栽村ができました。
こここでは盆栽を10鉢以上所有する・二階家は作らない・家の囲いはすべて生垣にするといった
ユニークな住民協約があったそうです。
戦時中は財政人の盆栽を疎開させたり、鉢ごと地面に埋めるなどして守ったお話もありました。
現在樹齢100年を超える盆栽が現在見られるのは、そういった困難な道のりを隔ててきたものだそうです。
とても興味を持つお話ばかりで大変勉強になりました。
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