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さらさら通信

さらさらとは。無鄰菴の施主 山縣有朋が詠んだ歌「さらくと木がくれつたひゆく水の流れの末に魚のとぶみゆ」にちなんでいます。
無鄰菴を途切れることなく流れるせせらぎのように、ここでの出会いが庭園を未来に育む流れとなりますように、名づけました。

2018年 4-5月号

2018年 4-5月号の朝の庭園に、柄杓とバケツを持ったスタッフがひとり、あちこちと忙しそうに歩き回っています。何をしているのですか?「手水鉢の水をとりかえています。毎朝やることで藻が生えたり虫がわいたりすることを防ぎます。それから、表玄関や飛び石に打ち水をしています。」打ち水とは、掃除の後のホコリを洗い流すためでもあり、お客様をお迎えするための準備が整っていますよというサインでもあります。
朝一番、やはり水を打った軒先はピシッとしまって背筋が伸びます。一日のはじまり。南禅寺界隈はあちらこちらで打ち水の光景が見られます。

庭師のまなざし

2018年 4-5月号玄関に新しい板石をはる工事を行いました。ぴったりと美しくはまるように石を加工するのも庭師のしごと。しかし、この技術なかなか難しいのです。
道具だけでもこんなにたくさん。それを的確に選んで狙った通りの方向に石を割れるようになるまでには時間がかかります。先輩から若手へ、道具の使い方を一つ一つ見せながら、こうして技をつないでいきます。足元にはられた石をみたら、それを行った人がいることを想像してみてください。そこには必ず隠された意図やユーモアが見えてきます。読み解いていくのが、また楽しみになりました。

さらさら通信 2018年 4-5月号(PDF)

2018年 2-3月号

2018年 2-3月号かつてこの無鄰菴を建てた山縣有朋は「苔の青みたる中に名もしらぬ草の花の咲出たるもめつらし」と詠みました。言ってしまえば雑草とも呼べる野の花を、摘み取ることなくその自然の有り様のまま有朋が愛でていたことが園内の石碑の言葉から読み取れます。無鄰菴ではそれに基づき、主に庭園の中央の芝地の中で野花を味わえるように約50種類を育成管理しています。寒さ真っ盛りの時期から3月まで、庭師が手でひとつひとつ残すべき芽とそうでないものをより分けていきます。気の遠くなる仕事ですが、ゴールデンウィークの頃には写真のような情景が現れます。春まだ浅いこの時期には満開の花を想って、芝地で黙々と仕事をする姿が見えることでしょう。

庭師のまなざし

2018年 2-3月号明治のお庭の大きな特徴は「流れ」があることです。どの象徴的な水の使い方に加え、まるで小川のように豊かなせせらぎを響かせる流れ。無鄰菴の庭ではどこにいても水音が心地よく響いてきます。また、音にはいろいろな表情があります。母屋の中から聞く音と、庭の中に立って聞く音では趣が全く異なります。それもすべて意識的に配置された瀬落ちのなせる技。サウンドデザインがされているのです。そんな流れには鳥や魚が集ってきます。池底の掃除も楽しくなる季節です。

さらさら通信 2018年 2-3月号(PDF)

2017-2018年 12-1月号

2017-2018年 12-1月号京都のお正月の風物詩、「根引きの松」を今年も準備しています。門松は全国的に見かけますが、京都では根がついたままの稚松ごと、門や玄関に飾ります。無鄰菴ではチケットカウンターの横の母屋の玄関に、和紙を巻いて水引をつけて飾っています。根が付いているので健やかに成長し続ける年を願ってのものだとか。また、その松を依代(よりしろ)に神様が降りてきて幸福を授けてくださるものとも考えられています。常緑樹であり永遠の象徴として庭に使われることもある松。
その語源は一説によると神さまを祀るの「マツ」だとも言われるほど。人の営みの中ではぐくまれてきた植物への眼差しを知るほどに楽しくなるお庭です。冬も見所満載の無鄰菴で、ゆっくりとお正月を味わってみてはいかがでしょうか?
10分間のガイドも無料でさしあげています。あらたな冬を楽しみに、お気軽にお越しください。

心新たに、新年のお点前体験はいかがですか? 庭園の中にあるお茶室でお点前を体験をどうぞ。お茶とお庭は密接な関係にあります。無鄰菴の茶室は流れのそばに佇んでいます。目には見えねど、茶室の中にはせせらぎが常に聞こえてお点前の時間を静寂の中に引き立てます。外に広がる庭園に出ればまた、一つ深みを増した見方ができることでしょう。詳しくはこちら。

庭師のまなざし

2017-2018年 12-1月号庭師のまなざし冬の空気の中、近代日本庭園の傑作 無鄰菴も、根引きの松(表紙)の他にもそこかしこで心あらたにお正月を迎える準備をします。
年の瀬になると、無鄰菴の庭師はとったばかりの青竹で、竹垣や結界などを作り取り替えます。
お茶の世界でも新しい青竹は大切なお客様その人をお迎えするときに「あなたのために」との心の表現方法として使用されます。お庭に訪れる新春を、みなさまとご一緒にお迎えする準備を整えています。ぜひお庭で清々しい青竹の気持ち良さを味わってください。

さらさら通信 2017-2018年 12-1月号(PDF)

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