昨年に比べると少し遅咲きになったくぐり戸前のツバキの開花。一輪、また一輪と大きな蕾が鮮やかな桃色花弁を開けるようになりました。三段の滝付近や、他のツバキたちは既に花をつけていますが、花弁に小さな穴が開いていたり、裂けているのは、野鳥たちが蜜を求めに立ち寄った爪跡です。
Read Moreどこからともなく気まぐれにやってくるアトリは観察していると庭園内の芝地や苔の上に落ちたもみじの種を求めて飛来している様子です。地域によっては3,000~10,000羽を超える大群集となって移動をする野鳥のため、「集まる鳥」ということから転じてアトリという由来があります。
Read More雨の1滴は植物たちにとって貴重な水分補給となります。もみじにたくさん降り注いだ雨の一部は枝葉に着水し、そのまま下方へと流れていきます。そして枝先に到着した時、流れ込んでくる水量によってまるでガラス玉を散りばめたかのような自然の芸術作品が出来上がります。
Read More今年もこの時期にカワセミに引けを取らない水色の羽色いを持ったルリビタキのオスの訪れがございました。性質上、薄暗いところがお好みで、園内では表庭とメインの庭園内の2か所にて確認ができました。水色の羽色になるまでは巣立ってから2年かかります。綺麗な色彩のオスへと変化するためには厳しい冬の寒さを一度経験しなければなりません。
Read Moreもみじ林の林床にはマンリョウの赤い結実がございます。人目を気にしながら隙をみて1つまた1つと啄ばんでいきます。人の気配がなくなればゆっくりと食事をしている様ですが、マンリョウは野鳥の体内を通過して硬い種が地面に戻った時に発芽できますので、ヒヨドリは好都合な種の運び屋となっています。
Read More庭園内のクチナシが朱色になるとメジロやヒヨドリたちが飛来し、厳しい冬を乗り超えるため採食を始めました。野鳥たちも熟す時期待っていたのでしょう。表庭のクチナシでもその姿を見かけるようになりました。器用に果実の膨らんだ部分に穴を空けて、柔らかい部分のみを食していきます。
Read More庭園内のアセビのつぼみが膨らんできました。2月の下旬から開花がはじまり、壺型の白色の花が垂れ下がるように咲くようになります。植栽や花の盆栽などでにも使われる植物ですが、手入れをしなければ約4mの高さまで成長する植物です。庭園内では背丈が高くなりすぎないように定期的にお手入れをしていきます。
Read More楠大樹の根元にはヤブコウジの群落がございます。赤い実が紅茶色に変化した葉の間から垣間見れますが、野鳥たちにとって餌の少なくなるこの冬の時期には貴重な食べ物となっているようです。昨年の同じ時期に比べると、今年は葉色が綺麗に色付をしてくれました。
Read Moreもみじ林内は苔がたくさん生育していますが、枯葉などで太陽からの光が遮られると、その部分は枯れてしまいます。常に手帚の先端部分で苔を傷つけないよう、そっと払うように表面を掻き上げるように掃除を行います。この時期、苔の種類によっては胞子をつけているものもご覧いただけます。
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寒い時期に冬鳥としてやってくるツグミは開放感ある地上でよく見かけられます。雨が降って地面が柔らかい時、地中にいるコガネムシの幼虫やミミズなどをクチバシで穴を掘りながら採食します。春にはまた北を目指して渡りをしますが、しばらく庭園内の芝地や苔の絨毯は、ツグミたちによる掘削作業が続きそうです。
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