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アカマツの芽摘み

立夏を過ぎ、日を追うごとに日射しが強くなる今日この頃。
今回お手入れするのは茶室の北側に植わっている、こちらのアカマツです。

作業前のアカマツ
 

近寄って見ると、芽がまるでろうそくのように伸びている様子がわかります。
本日はこのアカマツの芽摘みを進めていく様子をお伝えいたします(余談ですが、英語で松の芽をpine candleといいます。まさにマツのろうそく!)。

まずは、花が咲き終わって茶色くなった花ガラをゆすって落としていきます。

アカマツの花ガラ
手ぼうきで枝を掃いて落としていくこともあります

その後、長く伸びた芽を手で摘んでいきます。

摘む際は、芽の長さを揃えてあげることが肝要です。そうすることで、摘んだ芽が枝葉になったときに、樹木としての輪郭が暴れることなく落ち着きます。また枝振りが密になるのを防ぎ、樹木全体をすっきりと見せることができます。春夏の芽摘みで大まかな樹形を、秋冬の葉むしりで細かい樹形を整えていくイメージです。
作業自体はとてもシンプルなので、庭師1年生に任せることもあります。

芽を摘んだ後のようす。長い芽がとられ、横に生えている芽の長さとつりあいがとれています

このアカマツ1本の芽摘みを終わらせるのに、午前中から午後いっぱいまでかかるとのことです。高さのある部分は茶室の屋根に上って、屋根に登れない部分は梯子や脚立を使いながら作業を進めていきます。

摘んだ芽は箕にまとめます。地面にブルーシートを敷いて作業をすることもあります

無鄰菴担当庭師の出口は、こう話します。

「芽摘みで大切なのは、なによりも摘むタイミングです。早すぎても遅すぎてもよくありません。早すぎると花ガラがとれにくく、遅すぎると芽が生長しすぎて手では摘みにくくなってしまいます。タイミングを逃すと、作業時間が増えてしまいます」

以前は4月下旬からゴールデンウィークごろにかけて芽摘みをはじめることが多かったようです。しかし近年は温暖化の影響でマツの生長が早くなっているため、4月中旬頃から作業を開始しています。いずれにせよ、マツの状態を見極めて適切な芽摘みのタイミングをはかるのが重要であることに変わりありません。

芽摘みが終わったアカマツ(中央)

無鄰菴内での今シーズンの芽摘み作業は、これで最後となります。
芽摘みの終わったマツたちは、これから初夏の陽気と梅雨を経て、ますます生長していきます。

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