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連続特別講座 9/23「京都の真髄!貴族文化からみた離宮庭園の使われ方を徹底解剖」

2021年9月23日(木・祝)14:00-16:00

平安時代の宮廷の庭から江戸時代の大名庭園に通底する貴族文化の流れについて、具体例とともに解説する講座。庭園をどのように貴族たちが活用していたか?の視点から学んでいただきました。

母屋の2階からお庭を背景に庭園史家で京都芸術大学准教授 博士(学術)の町田 香先生が、今回の講師。まずは、どのような種類の使われ方が宮廷の庭で行われてきたのかを分類し、次にそれぞれの具体例を絵図や史料を用いて解説していただきました。蹴鞠や花見などの遊びから、年中行事や儀式まで、生き生きとした当時の人々の庭園利用の様子を学ぶことができました。

宮廷庭園講座

現代にブームがあるように、古代・中世・近世と時代が進むにつれて庭利用方法にも変化があり、年代を追うごとに、使い人たちの感性に変化が出てくる様も感じ取ることができました。 江戸時代の宮廷の花見では、おそらく根が切られたであろう桜の木を庭に並べたり、等身大の人形に一般市民の服装を施して設置したりなど、現代からは想像もつかない利用のされ方も!

庭園内での舟遊びも水辺でゆったりと過ごす方法から舟内に楽器を持ち込み宴のように賑やかに舟遊びを楽しむ方法まで変化がありました。また、舟が浮かべられた池は水深が意外と浅いというお庭の造りなども交えてお伝えいただきました。ちなみに京都御苑の拾翠亭の池は、貯水池が前身であることから、他と比べてかなり深いそうです。

当時のお庭の様子は発掘などによっても明らかになっていきます。庭の修理が行われる際のみに調査が可能なためとのこと。

宮廷庭園講座

最後の質疑応答の時間では、たくさんの質問がありました。興味深いお話として、平安時代の離宮庭園が、現在金閣寺や銀閣寺などのお寺になっている場合が多い理由は、造営主たちが自分が楽しんだ庭園を「亡くなったあとも後世に残していきたい」「保護したい」と考え、その継承が目的だった場合もあると考えられていることもお話いただきました。

次回は3/21(月・祝)に第2回目が開催されます。江戸時代の離宮庭園(桂離宮・修学院離宮・ 妙法院や曼殊院などの門跡寺院)の使われ方の詳細を徹底解剖し、当時の貴族の生活が、ありありと目に見えるように解説いたします。

宮廷庭園講座

3/21の「京都の真髄!貴族文化からみた離宮庭園の使われ方を徹底解剖」ご予約は「こちら」からどうぞ!

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