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光に浮かび上がる金碧障壁画:「無鄰菴会議の日」

今から約120年前の4月21日。無鄰菴の洋館2階で山縣有朋のもと当時の政治の中枢を握っていた政治家3人が集まり、南下するロシアへの対策を話し合いました。この日を記念して毎年4月21日に開催しているのが「無鄰菴会議の日」です。

まずは洋館1階で主任学芸員・重岡が洋館の概要や無鄰菴会議について解説。東京ではなく京都のこの場所で会議が開かれた理由など、教科書にはないエピソードを交えた話に歴史が息吹をおび始めました。

そしていよいよメインイベント。無鄰菴会議が行われた2階洋間へ。参加者の皆さんがカメラを構える中、普段は保存のために閉じられている鎧戸が開け放たれます。曇り空のやわらかな光に浮かびあがる金碧障壁画。普段立ち入り禁止の区域で間近に見た皆さんから感嘆の声が!

この金碧障壁画は出自がはっきりわかっていません。しかし、有力な手がかりが出たことや修繕で謎が解けるかもしれないことを重岡が話すと、皆さんは胸を躍らせているようでした。

6月から始まる金碧障壁画の修繕は東側より1枚ずつ剥がして行われます。期間は損傷の具合によるため、来年このイベントは開催できない可能性が。今回ご参加の皆さんは、光に照らし出された修繕前最後の姿を見られる貴重な機会に立ち会うことができました。

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