6月12日(土)、オンラインで日本庭園の講座を行う
「加藤友規先生の日本庭園講座と生放送ツアー」イベントを開催いたしました。
オンラインツアーの第1回目は平城京左京三条二坊宮跡庭園(奈良市)について。
修理現場の様子を、植彌加藤造園庭園部の吉川大輔の解説で、皆様にお伝えしました。
平城京左京三条二坊宮跡庭園は、昭和50年(1975年)の発掘調査によって発見されました。
奈良時代の庭園は長期間土に埋まっていたため保存状態もよく、
当時のお庭の作庭などが知れる貴重な遺跡です。
修復では植物も重要になります。芝地には芝地も整備され、ライン内に
おさめるようにし、景石にランナーが伸びないようにする説明がありました。
植栽されているウメの木は花粉や種子が発掘当時、調査により存在していたが、
岩石とは異なり特定の位置が困難なため現代の観点から植栽されています。
修復整備ではまず、破損の原因調査、景石の取り外し、破片の接合・亀裂補修、模型などを
使用しての据え戻し方法の検討、測量データをもとに正確に据え戻すの一連の作業の説明がありました。
最後に質疑応答の時間があり、
「護岸の石が台風などで崩れたりしないのか?」
「石はどこから運ばれてきたのか?」
「伏流水が流れていたりしているのか?」
といったご質問にお答えいただきました。
今年度から、再び一般公開される特別史跡、特別名勝としての歴史を歩んでいく庭園となります。
気軽に訪れていただき、文化財の保存と活用の現場としての魅力を、今日の授業を参考にお感じください!
次回は7月17日(土)14:00-15:30に開催予定です!
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