さらさらとは。無鄰菴の施主 山縣有朋が詠んだ歌「さらくと木がくれつたひゆく水の流れの末に魚のとぶみゆ」にちなんでいます。
無鄰菴を途切れることなく流れるせせらぎのように、ここでの出会いが庭園を未来に育む流れとなりますように、名づけました。
紅葉の葉が散り、あんなに動きがあった夏の庭が信じられないほどしんと静かになる初冬。
松の手入れもお正月に向けて終わりが見えてくると、竹垣や結界を青竹に交換していきます。
取り替えたばかりの竹は、新たな気持ちで新年を迎え、お客様と共にお正月を慶ぶためのもの。
いつ見ても気持ちが引き締まります。また、樹木が眠るこの季節、春からの景色を想像して新しく植樹をしたり、肥料をやったりしています。
暖かくなって、樹々が目を覚ますころに、暑い夏も紅葉の季節も健やかな一年が過ごせるように。来年はどんな年になるのでしょうか。
この120年の庭は、静かに時を刻んでいます。
登録する
お出かけに役立つお庭の最新情報、イベント情報、庭師のコラムなど、お届け!特別イベントにもご招待。