さらさらとは。無鄰菴の施主 山縣有朋が詠んだ歌「さらくと木がくれつたひゆく水の流れの末に魚のとぶみゆ」にちなんでいます。
無鄰菴を途切れることなく流れるせせらぎのように、ここでの出会いが庭園を未来に育む流れとなりますように、名づけました。
春から夏への変化は、庭にいると、スピードとして感じます。突然の景色の変化はもとより、樹木や草木が一刻一刻動いていることを仕事中に感じます。春先の常緑の高木からの落葉がひと段落すると、低木が元気に枝を伸ばし始めます。庭の中の低木は音楽でいうと通奏低音のような役割を果たしていると思います。それ自体をじっと見るわけではありませんが、ないと景色が締まらない。そんな低木は、景色のポイントとなる景石とのバランスをよく考えて高さを決めます。一気に刈り込みバサミで形を整えるのではなく。ひと枝ごとに石との関係を考えてハサミを入れます。園路の近くのサツキツツジなど、ゆっくりご覧いただければ嬉しいです。
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