さらさらとは。無鄰菴の施主 山縣有朋が詠んだ歌「さらくと木がくれつたひゆく水の流れの末に魚のとぶみゆ」にちなんでいます。
無鄰菴を途切れることなく流れるせせらぎのように、ここでの出会いが庭園を未来に育む流れとなりますように、名づけました。
はく息も凍りつく冬の朝、無鄰菴では午前7時頃からお庭の掃除が始まります。
庭園の中央の芝地には霜が降りて、朝日に真っ白に光っています。霜が降りたら、苔地に踏み入れてはいけません。凍った苔はガラス状になっており、パリパリと割れて元に戻れなくなってしまいます。ゆっくりと溶けるの待ちながら、できる仕事を進めます。
冬には寒肥(かんごえ)といって、樹々に肥料をやるのも大切な仕事です。来年の暑い夏をこえられるようにと願いながら行います。
優しい小麦色をした冬枯れの芝地の下では、もう次の春の芽が動き出しています。日が高くなり、氷の張ったつくばいも、そろそろ溶け出してきました。さあ、苔地の掃除を再開しましょう。
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