さらさらとは。無鄰菴の施主 山縣有朋が詠んだ歌「さらくと木がくれつたひゆく水の流れの末に魚のとぶみゆ」にちなんでいます。
無鄰菴を途切れることなく流れるせせらぎのように、ここでの出会いが庭園を未来に育む流れとなりますように、名づけました。
京都の夏の風物詩、五山の送り火。
その消し炭を水引で結んで玄関に飾る風習が京都にはあります。無鄰菴でも8月16日の送り火当日を過ぎると、このように玄関に吊るしています。次の年まで無病息災、厄除けのお守りとなります。なんと消し炭を、大文字山の上までいただきに早朝4時ごろに登る方もあるほど。全国からたくさんのお客さまがお越しになる送り火も、人々の生活に根ざした催しだったのですね。
夏になり、クサボケの実が色づいてきました。無鄰菴の芝地の園路のすぐそばにあるクサボケ。4月には赤い花をつけていましたが、季節が過ぎ、実がなります。とても酸っぱいのでそのままでは食べられません。蜂蜜などにつければちょうど良くなります。無鄰菴の施主山縣有朋は当時あまり庭木として用いられることがなかったクサボケやモミなどの野趣あふれる樹木を、新しい庭園観のもと積極的に庭園に取り入れました。また、このクサボケは東山を主山と見る母屋からの景色にも入るので、なるべく低く、しかし自然に見えるように剪定をしてなじませています。
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